映画『ジョゼと虎と魚たち』の言葉たち
ようやく映画『ジョゼと虎と魚たち』(犬童一心監督)を観ることができた。素朴な感想だけど、池脇千鶴さんはウマかった。わたしが田辺聖子さんの原作で思い描いた「ジョゼ」像とはずいぶん違ったけれど、偽悪的で投げやりな話し方には唸らせられた。この「ジョゼ」の口ぶりは、悪ガキのそれである。池脇さん自身が大阪出身だったので、なるほど、こういうしゃべり方はアリかな、と膝を打った。
このほか、映画のなかで光っていたのは、新井浩文さんの大阪ヤンキー弁である。青森県弘前市出身なのに、新井さんのヤン弁が、大阪生まれ大阪育ちのわたしの耳に、ほとんど違和感なく受け入れられた。そうとう練習したのか、ほんとうに大阪でヤンキーをしていたのかの、どちらかだろう。街で目を合わせたくないタイプの青年である。
でも、わたしがこの映画でもっとも「なつかしーっ!」と嬉しくなったのは、新屋英子さんの元気な姿を拝めたことだ。新屋さんは大阪ローカルのドラマによく出ていた。子供時分からよく見ていたABC朝日放送の超長寿番組「部長刑事」にもたびたび出演していた。「もう帰っとくはなれ!」とか「わたいは騙されまへんで」とか、とにかくエエ味だしてました。
内容については、ネタバレになるので書けないのが残念。ただ、映画のほうは妙にカラっとしていて、みんな青春してました。教養小説のようになっていたのは、脚本家の解釈なのでしょう。
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コメント
はじめまして、くりおねと申します。
トラックバックをいただき、ありがとうございました。
田辺さんの原作も読まれて、映画もご覧になったということでうれしくなって、私からもトラックバックさせていただきます。
新井さん、青森出身でしたっけ。私は「ほんとうに大阪でヤンキーをしていた」のではないかと思ってしまいました。やられたわ。ジョゼにいいようにやられる姿がまたよかったです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
投稿: くりおね | 2004年9月20日 (月) 09時30分
トラバどーもでやんす。
ジョゼよかったでうよねぇ
またみたい数少ない作品になりました
投稿: ussyaaa | 2004年9月22日 (水) 01時11分