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2005年5月14日 (土)

身辺雑記ブログは「二流」ですか?

m-tuzurikata1最近、数人から聞かされた?な意見をメモしておく。数人というのは、シゴトつながりではないけれど、PRやジャーナリズム、マスコミなどに軸足を置く国際派の人たちで、いずれも尊敬すべき立派な人物である。たまたま似たような意見を立て続けに聞かされたので、すこし不思議な気がした(みんなグルか!?)。

「日本人のブログは日記や身辺雑記みたいなクズが多くて、つまらない」
「残念ながら日本から良質なブログ(ブロガー)がなかなか生まれてこない」

フツーの人たちの日記・身辺雑記的なブログが、いったい何と比べて“二流”と見下されるのだろう。もしかして、米CBSのダン・ラザーを降板させたブロガーたちの健筆ぶり比べて「つまらない」のだろうか。ホワイトハウスの記者会見に出入りを許してもらえるようなブロガーのブログが日本にはないことが、日本のブログ界?のダメさを表しているのだろうか。うーむ、どうも分からない。

m-tuzurikata3この国に暮らすフツーの人たちが、日々の生活で感じたことをウェブ上で(ブログで)つづり、友だち同士で小規模なネットワークをつくる。こうしたウェブサイトの使われ方は、井戸端会議や床屋談義の延長といっていいと思う。そうしたブログのなかで語られる身辺雑記のなかには、一流紙のジャーナリストたちが見過ごしているような問題を可視化しているケースもあるはず。かつての生活綴方運動を引き合いに出していいかどうか分からないが、無名の人々の生活にこそ見いだしうる大切なものがあるかもしれない--という視点も大切じゃないですか?(デジタル・デバイドの問題もありますけどね)

2005年05月05日(日)追記
なんだか私のエントリーと妙にシンクロしているブログを発見しました。激しく同意します。
シュミットさんにならない法「ノーサンキューブログ」(2005年05月14日)

2005年05月29日(日)追記
2005年5月29日のエントリーで『AERA』記事について言及したが、いちおう引用しておく。当該の記事は、米国シックス・アパート社長であるミナ・トロット(Mena Trott)さんの談話を編集部がまとめたもので、トロット社長は以下のように語っている。

 日米のブログをみていると、スタイルが違いますね。文化の違いが反映されていると思います。
 たとえば、日本では写真を載せて簡単に一言、というブログが多く、デザインに凝る傾向があります。アメリカでは長い文章を載せる人が多いですね。
 内容も異なります。
 アメリカでは政治的な内容がとても多い。ブログはジャーナリズムの一形態だ、という論じられ方が一般的です。
 日本では、身近な人、ネット上の知人とのコミュニケーションが活発ですね。日本は、トラックバックの「普及率が高い。特に、トラックバックをしてきたブログに対して、トラックバックを「お返しする」という考え方は、礼儀を重んじる日本ならではでしょうね。
(引用元:ミナ・トロット「ブログ」『AERA』明日はどちだ!commentary262、2005.05.30、p.70)

 トロットさん自身が、ブログツールの開発・販売で飯を食っている人だし、日本のブログをどれだけ調べたのかについても記事を読むかぎりではよく分からない。トロットさんのような超有名人の発言は引用される事も多いと思うが、印象論の可能性もあるので注意しなければならない。相互TBについて「日本人=礼儀を重んじる」なんて分析されても、わたしにはピンとこない。

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コメント

 「クズで二流のプログ」、たぶん私のようなブログのことをいっているんでしょうねぇ~(笑)。でも全く悔しくないですねぇ。逆にその尊敬される方々がそんな風に感じられていることを知って悲しいです。

 私は自信をもって「無駄に」「怪しげに」「くだらなく」ほぼ毎日更新しています(笑)。世の中はクダラナイ・ゴミのようなものが大半で、そのゴミとクズで形成されるんじゃないかと勝手に思います。クズに愛着を持っているバカ者でございます。

 これからも頑張って微弱な電波発信者として、頑張って「クズで二流のブログ」を人類のために続けていきたいと思いまーす。

 ※ただ今、水越さんの「メディアビオトープ」を読んでいます(私にとっては難しいですが、なんだか分かるよーな気がしています)。

 ※畑仲さんと一ヶ月以上会わないと、「なんだか寂しい」気がします(怪しい???)。
 

投稿: わかばやしく | 2005年5月14日 (土) 22時38分

わかばやしくさん:おひさしぶり。お元気ですか?ご自身のページを「クズで二流のブログ」なんて、あいかわらず、いい味をだしていますね。ところで、水越先生の本は各地で話題になっています。「なんだか分かるよーな」ところをぜひブログで書いてくださいよ。

投稿: 畑仲哲雄 | 2005年5月14日 (土) 23時40分

 ありゃ、二流じゃなくて「五流」ぐらいでした。「わかばやしく流」という独立したブログの流派ができるようにがんばります。打倒「花柳流」!?

 さて、札幌でのどさくさツアーで、これまた「大きな果実」をもらってきました。
 「アメーバ状になる生物の粘菌が、迷路の最短ルートをぴたりと見つけ出す」といった、これまたとてつもなく難しくも楽しいシンプルな話です。後で報告できるようにします。
 水越さんの本も「わかばやしく流」でなんとかか表現してみます。

投稿: わかばやしく | 2005年5月15日 (日) 00時40分

畑仲さん、先日はお世話になりました。楽しかったです。
さて、わたしは身辺雑記がダメだとは思いません。身辺雑記こそがブログの真骨頂だと思います。もちろん専門家や文章力のあるブロガーが1つのブログ・ジャーナリズムを実践しつつあるのは事実ですが、そうしたブロガーがメディア力を持てば既存メディアと同じ問題を持つようになる。つまり既存メディアに代わって一部ブロガーが力を持つだけ。新しいジャーナリズムの形でも何でもないわけです。
身辺雑記の集合知こそが、新しいジャーナリズムを形成するのではないか。そんな風に期待しています。ただそのためには集合知をあぶりだせる技術や仕組みが必要になると思いますが。
 つまり短期的には、論壇ブログ、専門家ブログに期待し、中長期的には身辺雑記に期待できるのではないかと思っています。

投稿: 湯川 | 2005年5月17日 (火) 09時15分

湯川さん:コメントをありがとうございました。さて、「身辺雑記の集合知こそが、新しいジャーナリズムを形成する」という部分はなるほどと膝を打ち、大いに考えさせられました。“市民記者”がマスメディアの政治記者や事件記者と同じような「客観報道?」をする必要などありませんよね。でも、「新しいジャーナリズム」というときの「新しい」という表現がしっくりこないのです。それは古いとか新しいとかいう性質のものではなく、むしろジャーナリズムの「原点回帰」のようなものではないのでしょうか。ブロゴスフィアが市民的公共圏を形成し、ジャーナリズムがそれを耕す原動力となるのかどうか・・・・今しばらく見守りたいですね。(先日はありがとうございました。わたしたち院生は大いに触発され、とっても勉強になりました)

投稿: 畑仲哲雄 | 2005年5月17日 (火) 23時36分

毎日ゴミみたいなテキストをブログに排出し続けているオガワです。
このたび,禁煙4周年を記念した記事を吐き出してみました。
つきましてはTBつけさせてもらいましたので,よろしくどーぞ。

投稿: hito4_ogawa | 2005年5月27日 (金) 23時24分

こんばんは。
そんなことがありましたか。
権威主義なんでしょうか。
ジャーナルの語源はとか考えただけでわかりそうなものですが。
 ポストモダン的に批判・・・これなんてもはや古いぐらい・・・。
 だからダメなんだよ、なんてグチがでてきます。
反ジャーナリストを掲げる必要があるのでしょうか。

投稿: JOHNY | 2005年5月29日 (日) 03時37分

 JOHNYさん、お久しぶりです。お元気ですか。最近、ちっとも大学で会いませんね。
 それはともかく、つまり、こういう事だと思うのです。
 (1)マスメディアvs.ブログという対立構造を想定し、(2)米国のブロガーのなかにマスメディア記者以上の働きをする人が何人も現れているのに、(3)日本にはそういうブロガーが少なく(身辺雑記や日記ばっか!)---。日本のマスメディアはこれまで米国のジャーナリズムを「お手本」にしてきたわけで、ブログ世界も米国を手本とするべきという発想が根底にあるのかも知れませんね。『AERA』でも日米ブログ比較をしているようです。

投稿: 畑仲哲雄 | 2005年5月29日 (日) 11時04分

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