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2006年10月 4日 (水)

飲酒運転ヒステリー(2)

Photo_7このところ、飲酒運転についてのニュースが連日報じられている。たしかに、被害に遭われたり、遺族となった方々には言葉もない。だが「加害者許すまじ」的な厳罰化がわたしたちの社会にとって最良の選択なのだろうか。酒を飲んでいなくとも死亡事故連日は起こっているし、車を運転していなくとも酒を飲んでトラブルを引き起こして「覚えてねーよ」とシラを切り続ける人をわたしは何人も知っている。こうした事例がさほど問題視されず、なぜか飲酒運転ばかりが報じられるのか。それはたんに“旬な話題だから”なんだよね。

「交通事故統計(2006年8月末)」警察庁交通局交通企画課 pdf形式

こういうときは感情的になって加害者糾弾を繰り返すのではなく、環境管理型権力に登場願いたいと素直に思う。たとえば、アルコール検知装置をすべての車に標準装備して検査にパスしないとエンジンが始動しないとか、手っ取り早く酒税を引き上げて国民の飲酒量を減らすとか。運転免許の合格率を下げて車の保有台数を減らすとか。とにもかくにも、連日連夜、感情に訴えかけるニュースが続くのは、事故と同じくらい心配だ。

ちなみに、警察庁交通局の交通事故統計によると、2006年8月末の死亡事故の特徴として、「飲酒あり」が474件(13.2%)に対し、「飲酒なし」が3057件(85.3%)となっている。また、過去10年間の推移をみると「飲酒運転による死亡事故は10年間でほぼ半減(1996年の0.54倍)」なのである。だから、ちょっとくらい増えても構わないというわけではない。わたし自身、幼い時分、ひどい交通事故に遭って死にかけた。しかし、加害者を火あぶり・血まつりにすることが好ましい選択だとは到底思えない。

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コメント

三菱車はもうすっかり燃えなくなったようですしね(笑)。ある程度は仕方ないとは言え、マスコミの「散らかしっぱなし」は酷くなる一方のような気がします。

なんというか、刑罰に対する認識が「ペナルティを与えて更生させる」というより「社会的、あるいは物理的に抹殺する」方向に偏りつつあるのがちょっと怖い気がする今日この頃です。

社会に蔓延するあらゆる問題の大半は想像力の欠如に由来すると「妄想業」である僕は思うのですが、酒を飲んで運転する人はもちろん、ただ大声で「懲らしめろ」と叫ぶ人々もまた、想像力が欠けているような気がしてなりません。

ところで、お久しぶりです(笑)。

投稿: いずもり | 2006年10月 4日 (水) 08時18分

>手っ取り早く酒税を引き上げて国民の飲酒量を減らすとか。
>運転免許の合格率を下げて車の保有台数を減らすとか。

ヒステリーってここ?釣られた?

投稿: 仲間由紀恵@3年計画 | 2006年10月 4日 (水) 20時32分

いずもりさん、ごぶさたしています。そういえば、三菱車もはるか昔のできごとのようですね。忘却力フル稼働ですね。

仲間さま、ヒステリーって「飲酒運転による死亡事故は10年間でほぼ半減」です。

投稿: 畑仲哲雄 | 2006年10月 4日 (水) 23時42分

何かがおこってマスコミが騒ぎ出して、とか抗議が殺到してやっと厳しい罰則ができる、対処策ができるってこと、あまりにも多すぎですよね。
エレベーターの件もそうだし。
最近話題の、いじめに関する教育委員会の対応もろもろ、あの件もお粗末すぎて言葉もねーっす。
今日はお祭りでした。
東京に戻りましたらぜひご飯でも! 

投稿: 野口小姐 | 2006年10月 8日 (日) 16時09分

小姐さん、おひさです。このところ、治安維持や安全安心といった、誰も正面切って反対できないようなテーマで議論が起こり、大政翼賛的な世論が作られているようですね。「あの人はいま」ならぬ「あのヒステリックなニュースはいま」というのを読みたいです。
 ところで、ふるさと熊本あばれ旅の土産話をきかせてください。あと、調査がうまくまとまりますように。

投稿: 畑仲哲雄 | 2006年10月 8日 (日) 16時55分

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