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2007年1月12日 (金)

力尽きた

きのう、修論を提出した。ここ一週間、肩こりをはじめ、極度の首の痛み(←とくに右側)、頭痛、肩胛骨の間あたりの背骨痛、眼精疲労・・・等などのため、推敲らしい推敲もできず、参考文献を修正するのが精いっぱいの状態だった。締め切りは12日(金)なので、あと一日余裕があった。最後の最後まで気を抜かずにチェックをすべきだったかもしれない。でも、さらに24時間アホぢからを出して頑張っても、出来映えに大差ないだろう。それに、体を壊しそうだった。マラソンに例えると、スタジアムのトラックに戻ってくるなり三度ほど転倒し、最後は這ってゴールしたようなものだ。

実をいうと、わたしの修論の方向性を明確にしてくれたのは、韓国人留学生との何気ない会話だった。2005年夏、東大の情報学環とソウル大の言論研が共催する日韓シンポジウムが本郷で開催された。わたしのような中途半端な者にもプレゼンの機会が与えられたのだが、プレゼン直前に廊下で通訳を務めた韓国からの留学生と以下のような会話を交わした。

留学生「あの・・・地方紙って何ですか?」
わたし「日本には、ほとんどの都道府県に地方新聞社があるんだよ」
留学生「だから、どうして在るんです?」
わたし「どうしてって・・・つまり歴史的・社会的な存在なんだよね」
留学生「地方紙って、必要なんですか?」
わたし「それは、もちろん、必要とされてると思うよ。・・・なんで?」
留学生「韓国で地方紙って見たことがないから、ちょっと不思議だなあと思って」

以上がわたしの記憶しているやりとりである。このとき、彼女の疑問に答えられるような論文にしなければと思うと同時に、彼女の疑問こそがリわたしのサーチクエスチョンそのものじゃないか、と雷に打たれたような気持ちになった。

いま、修論を書き終えて痛感するのは、研究者たちの壁がいかに高く厚いかということだ。研究ではなく実践の世界にいると、研究者なんてものは理屈をこね回すだけの頭でっかちな人種で、理想論を語らせると一人前だけど、まったく無力な存在のように映る。ああいう手合いは、必要なときに必要なコメントをしゃべらせたり、会議やシンポジウムの場にチョイ役で座ってもらうだけでよいのだ、と考えている人も少なくないのではないか。かつてのわたしにも、それに似た気持ちを持っていた。

ただ、実際に研究者の世界を覗いてみて感じるのは、彼ら/彼女らの研究成果は、ちょっとやそっとで乗り越えられるものではないということ。とりわけ指導教員の歩いた後にはペンペン草も生えていない。なんと偉大な存在だろう・・・・そういうことが身にしみて分かった。それだけでも、大学院に進学して本当によかったなあと思う。

いずれにしても、わたしごときの論文のために時間とエネルギーを割いてくださった方々、本当にありがとうございました。

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コメント

投稿: 仲間由紀恵@3年計画 | 2007年1月12日 (金) 06時13分

ほーんとおつかれさまでした。しかし、こんなふうに長いスパンで物事に集中することってなかなかないですよね。普通に過ごせてしまう何年間かを「プロダクツ」(byH先生)のために費やせる条件を得たことは、貴重であったと思われます。もはやいくらでも先の年月がある、ってわけじゃないですから。みんなで打ち上げしましょ!

投稿: brary | 2007年1月12日 (金) 07時51分

仲間先輩、この3年間、本当にありがとうございました。今年度もご一緒できればいいのですが・・・・
braryさま、打ち上げ大賛成!われらの宴会部長はどうしているかな。

投稿: | 2007年1月12日 (金) 10時11分

おつかれさまですー
私もこれから提出してきます
いや、私も力尽きました・・・

投稿: emoto | 2007年1月12日 (金) 12時21分

emotoさん、お疲れさまでしたぁ~☆ しばらく何もしないでゆっくりしたいですね。

投稿: 畑仲哲雄 | 2007年1月12日 (金) 18時14分

おめでとうございます!
時間をかけた分、達成感もあるかと思います。
本当にご苦労さまでした。

投稿: gaku | 2007年1月12日 (金) 18時59分

gaku先輩、ありがとうございます! 先輩もそろそろD論ではないですか?頑張ってください☆

投稿: 畑仲哲雄 | 2007年1月12日 (金) 19時21分

およびですか?
おやびん、おつかれさまでした!
そしてご心配かけました。なんとか提出できました。
まだあと20日は不安ですけれど、がんばります!
打ち上げー!2月ですね!

投稿: 野口小姐 | 2007年1月13日 (土) 12時30分

おつかれさまです。
今頃は開放感と疲れとで脱力中でしょうか。
とはいえお仕事もありますから、なかなかゆっくりとはいかないのかも知れません。 なにはともあれ達成感を楽しんでください。
 
 現在足の小指を腫らしているJOHNYより

投稿: JOHNY | 2007年1月13日 (土) 23時05分

ハタヤン先輩、ご無沙汰しています。
修論の提出おつかれさまでした^^
みんなで集まれる日を楽しみにしています☆

投稿: kazuki | 2007年1月14日 (日) 12時35分

修論提出おめでとうございます!
これでゆっくりハル嬢のお散歩に行けますね。
来年の今頃、(私は)ちゃんと書き上げる事ができるのか・・・できると信じて進むしかないですね。
今度は後進へのアドヴァイス、よろしくお願いします。

投稿: Ami | 2007年1月14日 (日) 21時04分

JOHNYさん、ありがとう。お久しぶりです。足の指、大丈夫ですか?ぼくは去年折ってしまいました。痛いよね。

kazukiさんさんもお疲れさまでした。慰労会したいね。

Amiさん、うちのハルはいろんな芸をするようになってきました。一度お目に掛けたいです☆

投稿: 畑仲哲雄 | 2007年1月15日 (月) 02時08分

私も会ってみたいです。ハル嬢&ハタさんに!
M1なのでまだ毎日のように学校に行ってます。
本郷キャンパスでお散歩がてら。。。
よろしくお願いしま~す。

投稿: Ami | 2007年1月15日 (月) 16時18分

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