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2007年9月30日 (日)

数ヶ月間存在した同盟

Photo同居人への誕生日祝いに、ユンカーマン監督のDVDを贈るという感覚は、たしかにどうにかしている。だが、この作品はわたし自身も観ておきたかったのだ。ちなみに、わたしは憲法についてだれかと話す機会はほとんどない。職場の同僚やご近所、気のおけない友だちとの語らいの中で憲法が登場することはほとんどない。なぜだろう。

ジャン・ユンカーマン監督『映画 日本国憲法』(2005、シグロ)

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2007年9月29日 (土)

許されざるビジネス

ビジネスチャンスはあらゆるところに埋もれている。アメリカの警備会社「ブラックウォーター」は、数万人の警備員をイラクに派遣し、米軍と協力しながら治安を守る国際平和人道企業・・・というのは真っ赤な嘘で、この会社の「警備員」は近代兵器で武装した傭兵たち。イラク国民から最も恐れられている。傭兵の活動を法的に規制する法や監督官庁は実質的にない。国際条約で一定の制約を受けるアメリカ帝国軍とちがって、なんでもありなのだ。

Scahill, Jeremy (2007) 'Our Mercenaries in Iraq', Counter Punch Website ,accessed on Sept. 29, 2007
'Blackwater USA' - Wikipedia
Can Iraq (or Anyone) Hold Blackwater Accountable for Killing Iraqi Civilians? A Debate on the Role of Private Contractors in Iraq - 'Democracy Now!' 2007/9/18

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2007年9月25日 (火)

しまった、腸が出てきた

51oakldreql_aa240_『生きる』で“黒澤ヒューマニズム”の一端に触れたつもりでいたが、今回『赤ひげ』を観て、あらためて黒澤の先見性・政治性に感心した。主人公の赤ひげ先生(三船俊郎)に語らせた台詞はさすがだ。1952年の『生きる』では役人根性やサラリーマン根性を揶揄しつつ、“貧困地帯”の環境環境にも目を向けさせる効果が少しはあったように思うが、65年の『赤ひげ』にいたっては、主人公(三船俊郎)に「問題は貧困と無知だ」と力説させている。

黒澤明監督『赤ひげ』(1965、東宝)

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2007年9月24日 (月)

「元特攻」の反共監督とクレージー映画

51eyppj4xhl_aa240_「クレージー映画」と呼ばれる邦画のジャンルがある。植木等さんらクレージー・キャッツが出演する一連の喜劇作品のことで、高度経済成長を背景にサラリーマンたちから人気を博した。32本にのぼる「クレージー映画」の13本を撮ったのが古澤憲吾監督。先日、同居人がTSUTAYAで借りてきた『日本一のホラ吹き男』に監督紹介の特典があり、監督が“特攻崩れ”で大学に復学して無頼派の売れっ子監督になったという成功譚が描かれていた。どうも労働組合が大嫌いで“反共”の人であったらしい。

古澤憲吾監督『日本一のホラ吹き男』(1964、東宝)

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2007年9月22日 (土)

遅まきながら『それボク』

41g1q3otjpl_aa240_論文の執筆に追われて見過ごした映画がようやくレンタルビデオになったので、眠い目をこすって観た。その作品とは、周防正行監督の『それでもボクはやってない』。「人質司法」に代表される刑事司法の貧困を、痴漢冤罪を素材にみごとに問題提起していた。個人的にはもっとも良質な人権啓発ドラマだと思う。「人権啓発」などと表現してしまうと、どこか説教くさくなってしまうが、周防さんは『Shall we dance?』や『シコ踏んじゃった』などのエンタテインメントを撮った監督だけあって、地味ながらダレてしまう部分はない。

周防正行監督『それでもボクはやってない スペシャル・エディション(2枚組)』(2007、東宝) 公式サイト

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2007年9月19日 (水)

総裁選フィーバーの変

安倍首相の突然の辞任表明から1週間あまり。唐突な辞任の理由や一国の総理の責任を追求する声はどこかへ立ち消えた。いまや福田と麻生のどちらが勝つかというお祭り騒ぎ。世論操作されていないか? こういう局面になると、ニュース主義、客観主義の弱さを感じる。主義主張を闘わせる政論ジャーナリズムの出番のはず。と思っていたら、こんな客観報道が! 「残りわずか!! GOOD BYE!」というチラシのセリフがなんだか涙を誘う。

晋ちゃんまんじゅう絶好調 「レアもの」人気? (47NEWS動画ニュース 2007/09/19 08:59)

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2007年9月18日 (火)

文枝さんとヱヴァンゲリヲン

かれこれ10年前のこと。上方落語の大看板、桂文枝(5代目)さんが紫綬褒章を受賞した。会見を取材した知人からこんな話を聞いた。会見がはじまるすこし前、控え室の記者たちと文枝さんたちは、ついたて一枚で隔てられていて、文枝さんらの談笑が聞こえてきた。
「サンシ君、エヴァンゲリオンって知ってるか」
知人はわが耳を疑った。上方落語の四天王と呼ばれる大御所が、子供向けロボット・アニメをいたく気にしていたなど、にわかに信じがたかった。このとき「サンシ君」と呼ばれていたのは、文枝さんの弟子で、現在上方落語協会の会長を務めている桂三枝さん。彼は師の問いにサラリと受けた。
「ああ、子供さんがロボットに乗って戦わはるアニメですわ」
さすが、三枝さんである。

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2007年9月 6日 (木)

ノスタルジー粉砕

Chomskynoam250_4徹底した平和主義者として知られるノーム・チョムスキーの本を何気なしに読んでいたら、二点ばかりハっとさせられた。ひとつはチョムスキーがジョン・デューイをけちょんけちょんに罵っていたこと。もうひとつは、ベトナム反戦運動が盛り上がったのは、戦争も末期になってからのことで、多くの知識人がダンマリを決め込んでいたということだ。

チョムスキー,ノーム(2003)『メディア・コントロール-正義なき民主主義と国際社会』, 鈴木主税訳, 集英社新書

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