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2007年9月24日 (月)

「元特攻」の反共監督とクレージー映画

51eyppj4xhl_aa240_「クレージー映画」と呼ばれる邦画のジャンルがある。植木等さんらクレージー・キャッツが出演する一連の喜劇作品のことで、高度経済成長を背景にサラリーマンたちから人気を博した。32本にのぼる「クレージー映画」の13本を撮ったのが古澤憲吾監督。先日、同居人がTSUTAYAで借りてきた『日本一のホラ吹き男』に監督紹介の特典があり、監督が“特攻崩れ”で大学に復学して無頼派の売れっ子監督になったという成功譚が描かれていた。どうも労働組合が大嫌いで“反共”の人であったらしい。

古澤憲吾監督『日本一のホラ吹き男』(1964、東宝)

一度は特攻隊を志願し死を覚悟したたものの、思い半ばに終戦を迎えた--そのプロフィールが本当なのかどうかは分からない。「特攻帰り」は“無頼派”の一つのスタイルだからだ。マンガ『空手バカ一代』の主人公もたしか特攻帰りで敗戦ニッポンでエネルギーをもてあましていたとされていたし、鶴田浩二も一時期は特攻イメージで売っていたが「実際には元整備兵であり、出撃する特攻機を見送る立場だった」(Wikipedia)という。そういえば小泉首相も学生時代に特攻隊員の遺書に感動したって報道されていた。

武士道、愛国心、自己犠牲、決死の信念、滅びの美学、ニヒリズム・・・そんなイメージと、「気楽な稼業ときたもんだ」と歌って踊るサラリーマン役の植木等のイメージが、なんともミスマッチ。でも今回の特典映像で、クレージー映画を見る目が少し変わりました。

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