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2007年11月16日 (金)

映画がたのしみ『血と暴力の国』

Oldmenミステリ系の小説はほとんど読まないし、残念ながらグっとくる作品に出会ってこなかったので、それほど期待せずに読んだ。読んだ理由は、著者のコーマック・マッカーシーがピューリッツァー賞作家であることと、この作品をコーエン兄弟が映画化したためだ。物語の終わり方は、なるほどと思わされた。一種の文明批評、というかアメリカ文化批判のように思えた。ちなみに、映画のタイトルは『ノーカントリー(No Country)』だそうです。

コーマック・マッカーシー『血と暴力の国』(原題:No Country For Old Men、扶桑社ミステリ)

それにしても、ミステリって、どうしてこうも簡単に次々と登場人物を殺害するのだろう。だれに心の奥底にも、残虐なもの、非道なものを覘きみたい欲望のようなものがあるのか。あるいは、、不条理的きわまりない情況で絶望の淵に立たされている人の心理を覗き見たいという心根があるのだろうか。うーん・・・ スポーツには過度な感動や嘘くさい美談を求めるくせに、どないなっとるねん!

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コメント

映画『ノーカントリー』を観て感動、ぜひ原作を読んでみたいと思っていました。映画同様インパクトのある内容のようですね。コーマック・マッカーシーの他の作品にも興味を持ちました。ご紹介に感謝です。

投稿: ETCマンツーマン英会話 | 2012年12月31日 (月) 09時56分

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