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2008年6月27日 (金)

『イン・ディス・ワールド』にみるliveとevil

KikukotoInthisworldペシャワールの難民キャンプを出発した16歳のアフガン少年が6400km離れたロンドンに到着するまでを描いた『イン・ディス・ワールド』を、本郷壁際ロースクールの映研で鑑賞し、“お腹いっぱい”な気持ちになった。難民の日(6・20)にちなんだ上映で、難民との交流会まで企画されていた。企画者に多謝。でも、I先生が来られていたのにロー生の参加は多くなかった。わたしもガッカンHゼミとMゼミのメーリスでも案内したが、足を運んでくれたのは非学生の我が師ひとりだった。

マイケル・ウィンターボトム監督 『イン・ディス・ワールド』 (原題:”In This World”, 英、2002)
鷲田清一 (1999) 『「聴く」ことの力-臨床哲学試論』 阪急コミュニケーションズ

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2008年6月20日 (金)

ふりだしのロールズ (備忘録)

Contemporarypoliticalphilosophy A_theory_of_justice秋葉原の通り魔事件が、格差に関する議論に弾みをつけている。容疑者が携帯サイトの日記に「勝ち組はみんな死んでしまえ」などの文章を残していたことがマスメディアで広く伝えられたためだ。ただし、日記を見てみると、経済格差やその原因のひとつである学歴差別の問題よりも、むしろ容姿や恋愛をめぐる“負け組”意識(内的な格差感覚?)のほうが深刻に思える。そして、そうした格差感覚に対し、ロールズの正義原理はうまく適用できない。ただし、せっかくなのでこの際、ロールズが最初に提示した原理を備忘録としてメモしておきたい。ロールズはすごろくでいうと「ふりだしに戻る」的な存在だ。

ロールズ,J (1979) 『正義論』 矢島鈞次(訳)、原題 ”A Theory of Justice”、紀伊国屋書店
キムリッカ, W (2005) 「第3章 リベラルな平等」 、『新版 現代政治理論』 岡崎晴輝ほか(訳)、原題 ” Contemporary Political Philosophy”、日本経済評論社

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2008年6月 6日 (金)

休暇を取ってでも見たい『休暇』

Dsc01511宿直勤務を終え仮眠も取らずに本郷壁際ロースクールの映研に飛び入り参加したら、ゴルゴ姉さんに遭遇して1度目の驚き。さらに、試写上映の種を蒔いた功労者がゴルゴ姉さんだったと知り2度目の驚き。交友の幅も広く、いつも何かをやらかしてくれるあたり、ゴルゴ姉さんらしい。3度目の驚きは映画『休暇』のおもしろさ。原作は吉村昭の短編。死刑を考える上で非常に示唆に富む。上映後の質疑応答も別の意味で示唆に富んでいた。

門井肇監督 『休暇』 (原作:吉村昭「休暇」=中公文庫『蛍』所載、日本、2008)

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