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2008年8月26日 (火)

『カルラのリスト』における正義

La_liste_de_carlaこの種のドキュメンタリー作品を、『崖の上のポニョ』や『ダークナイト』などと同列に並べて、100点満点で40点とか50点とか断じるのは筋違いである。この作品は、旧ユーゴ紛争で大量虐殺をして逃げ延びている大物戦犯を追いかける検察官(Carla Del Ponte)の過酷で苛立たしい日常を軸にした政治映画だからだ。娯楽作品のように、ストーリーや映像美、カメラワークや音響・照明技術などをもとに数値化するのは、むろん自由だが、どうせなら公共的な討議空間にじぶんの意見をほうりこんみてはどうだろう(ほな、アンタがやれよ、と言われるやろな)。

マルセル・シュプバッハ監督 『カルラのリスト』 (原題:"La Liste De Carla"、英題:"Carla's List"、2006、スイス)

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2008年8月25日 (月)

振り返れば『スティング』

Sting『明日に向かって撃て!』に続くジョージ・ロイ・ヒルの『スティング』を見て、いろんなことを考えさせられた。仇討ち、男の友情、詐欺師の倫理、人種的マイノリティの包摂……、物語を前に進める装置がみごとに組み合わされ、古き良きシカゴを乾いた笑いとともに疾駆する。わたしの感覚でいえば、三丁目の夕日のような郷愁、ルパン三世顔負けの痛快さ、トゥルーマン・ショーばりの仕掛け、オーシャンズもびっくりの団結力、唐獅子株式会社みたいなドタバタ…… などがいろんな風味を感じた。振り返れば『スティング』があった、という感じ。むろんロイ・ヒル自身も、いろんなものから影響を受けたと思うが。

ジョージ・ロイ・ヒル監督 『スティング』 (原題:"The Sting" 1973、米)

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2008年8月23日 (土)

キーボードは折りたたんで

Reudo03出張時にノートPCもザウルスも何もかも持って行くのは腰に悪い。できればノートPCではなくPDAだけにしたい。でも、あのボタンキーボードを早打ちするには限度がある。このため、折りたたみ式のUSBキーボードを探していた。候補が2つあり、ずいぶん迷ったが、最終的に、新潟に本社があるREUDO社の製品 (RBK500U) を選んだ。「Rboard for Keitai」という愛称で、携帯電話用に開発されたものだ。WILLCOM の W-ZERO3[es] や WILLCOM 03、イーモバイルの EM・ONE に使えるらしい。リナザウはサポート対象外だったけれど難なく使えた。

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2008年8月21日 (木)

共同体と多文化と『その名にちなんで』

Namesake_novel_2Namesake_cinema_2異なった宗教的・文化的背景をもつ人々がアメリカに移住したことで直面する葛藤の数々。それがすぐれた小説を生み出す。外国人作家たちこそが、元気がないと言われるアメリカ現代文学の救世主かもしれない。小説ばかりではない。それはきっと映画製作においても言える。そんな確信をいだかせてくれたのがジュンパ・ラヒリ原作の映画『その名にちなんで』である。

ミーラー・ナーイル監督 『その名にちなんで』 (原題:"The Namesake" 2006、米・印 )
ジュンパ・ラヒリ (2004) 『その名にちなんで』 原題:"The Namesake" 、新潮クレスト・ブックス
ジュンパ・ラヒリ (2000) 『停電の夜に』 新潮クレスト・ブックス

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2008年8月15日 (金)

国士舘は負けちゃいけない

Shiosou_chuizu北京五輪男子柔道100キロ超級で優勝したのは国士舘だった。インタビューで、石井慧選手は金メダルを手に「『国士舘は負けちゃいけない』というのが、教えだったので。決勝が自分の柔道です」と話し、それを聞いた篠原が「石井はあまりしゃべらんほうがいい」とツッコミを入れた。そんな漫才みたいな応酬を聞いていて、ふと、韓東賢さんの論文を思い出した。

韓東賢 (2008) 「社会関係と身体的コミュニケーション~朝鮮学校のケンカ文化から」 『思想地図 Vol.1』 NHKブックス 別巻
JNN http://www.rkb.ne.jp/jnn_news/media/DT20080815_215107/3925218.html
産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/sports/martialarts/080815/mrt0808152057010-n1.htm
ロイター http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-33285020080815

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2008年8月13日 (水)

新聞社と犯罪者~ボニ・クラの場合

The_new_york_times_store_bonnie_andBonnie_and_clyde_packageアメリカン・ニューシネマと呼ばれる一群の映画がある。(日本でそう呼ばれているだけで、欧米ではそのようなジャンルはないけれど)その代表作とされるウォーレン・ビーティの『俺たちに明日はない』をあらためて見た。2008年現在、この映画を単体で評価するのは難しいが、いろんな人に影響を与えた作品であることはよく分かる。同じアメリカン・ニューシネマに類型化される『明日に向かって打て』はもちろん、ストーンとタランティーノによる『ナチュラル・ボーン・キラーズ』にもビーティの影響が色濃く出ている。

ウォーレン・ビーティ製作、アーサー・ペン監督『俺たちに明日はない』(原題:"Bonnie and Clyde"、米、1967)

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2008年8月 4日 (月)

なるほどリナザウ

Terminal02シャープの PDA ザウルス (SL-C3200) は悪くないどころか、かなり優れていることを実感。当初は辞書ツールとして利用できれば十分と考えていたが、 Linux 用の自由ソフトをインストールするうちに、欲が出てきた。じぶんでも驚いたのは、テキストエディタをインストールした途端、つい日記を書いてしまうことだ。日記は一日の締めくくりに書くものだが、リアルタイムな執筆になる。かつて HP200LX を使っていたときと同じである。

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2008年8月 2日 (土)

「みんなでネット鹿児島」再開へ

7月7日に「みんなでネット鹿児島」のウェブサイトが見られなくなったことを書いたところ、関係者の方からコメントをいただき「まもなく再開する予定」ということを教えられた。関係者には不愉快な思いをさせてしまったことを申し訳なく思うと同時に、「まもなく再開」の一言にホっとするやら、小躍りするやら、……なんともいえないハッピーな気持ちになった。

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