ネガティブ・キャンペーンの記録(備忘録)
メンバーに入れてもらったSNSで、某先生がネガティブ・キャンペーンの話題を採り上げてくれた。わたしが目をむいたのは、2009年8月末の総選挙前に自民党が配布していたとされるパンフレットのPDFファイル。こうしたパンフが配布されることがあるのは、ニュース報道を通じて知っていた。しかし、現物を見たのは今回が初めて。いずれのパンフレットにも「このパンフレットは、政党の自由な活動であって、選挙期間中でも自由に配布できます。」と記されている。世論研究の研究材料になるので、備忘録としてPDFファイルをアップロードしておく(先生ありがとうございます)。
知ってドッキリ民主党これが本性だ!! 民主党には秘密の計画がある!! 民主党にだまされるな! (自民党、2009)
知ってビックリ民主党これが実態だ!! 労働組合が日本を侵略する日 民主党にだまされるな! (自民党、2009)
本当に日本の政党なのか!? 民主党=日教組に日本は任せられない (自民党、2009)
民主党には農政を任せられない!! 許されない! 民主党が国旗を切り貼り!! (自民党、2009)
(下の2つは、ファイル容量が1MB超だったため自民党へのリンクとした)
これらパンフは、政党の枢要な人物が英知を集めて考案したとは思えないが、広告宣伝を担当するそれなりの責任者が、民主党に打撃を与えることを目的に作成したと考えられる。C.シュミットの「友敵理論」を引用するまでもなく、政治は権力闘争の側面がある。だが、敵を攻撃することに終始すればPRをする当事者(この場合は自民党)の信頼が損なわれるばかりか、代議制民主主義を支える選挙制度そのものを台無しにしかねない。
プロパガンダ(やデマゴギー)と大衆行動の間にいかなる関係にあるのか定かではないが、表の顔である「マニフェスト」などと同様に、裏の顔たるネガティブ・キャンペーンにもしっかり注意を向けたいと思う。
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