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2010年3月23日 (火)

著者直筆のポップを探せ

03250941同居人が転職後はじめて関わった単行本が書店に並んでいます。東北大学大学院の小田中直樹著『ライブ・合理的選択論』(勁草書房、2010)。書店によっては、書棚には著者・小田中さん直筆のポップをおいているところがあるようです。お近くの書店で見かけたら、報告をよろしくお願いします。ちなみに、BK1のサイトには、小田中さんの手書きポップの画像が掲載されています。

小田中直樹 (2010) 『ライブ・合理的選択論:投票行動のパラドクスから考える』勁草書房

面白いのは、この本の構成が、教科書ふう部分(説明編)と、ライトノベルふうの部分(ラノベ編)の2種類の記述から構成されていること。「合理的選択」という経済学の理論を、しっかり学びたい人は説明編を、一方、難しいことは避けつつなんとなくわかりたい人はラノベ編を、それぞれ読むのが合理的な選択となるのかな?

帯の言葉は「大体なんでぼくらは選挙に行かなきゃならないのか?その理由を経済学で分析するって?そんなことできるわけ・・・・・・あるかも!そうだ、『合理的選択論』を勉強してみよう。」という、なんだか脱力しているのは、著者と編集者の性格なのだろう。出版社のために、ちょいPRでした。

ちなみに、わたしはアメリカ流政治学には疎い(正確には「にも疎い」)のだけど、21世紀がペレストロイカから始まったという学会楽屋話は興味深く読んだ。ペレストロイカとは、旧ソ連のアレではなく、米政治学会に、ゲーム理論と統計学ですべてモデル化して理解できると思うなよ、と毒づいた人物のペンネーム。Political Science系が幅をきかせる世の中に、Political Theory系は肩身が狭いのだろう。

ちなみに、小田中さんはスコッチポルも訳している。幅の広い人だな。http://www.bk1.jp/product/01235728

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