後期以降の目標
2010年度の前期はまことに盛りだくさんであった。紀要原稿の書き直しにずいぶん手間取ってしまい、ACS (Association of Cultural Studies)と香港城市大での発表、私大での非常勤講師など、いくつものことに挑み続けた。このほか私生活でのさまざまな雑事や心配のタネなどもあった。振り返るとことのほか慌ただしかったように思う。ゼミは春合宿に参加できたものの、定例ゼミにはほとんど参加できなかった(涙)。
今年度の後半以降は、前期の積み残しを急がなければならない。ひとつは香港で発表した内容を日本語のペーパーにすること。そして共著の執筆。さらに某所での講演。その他もろもろのミッションをこなしながら、大学院生としての最終目標にできるだけ近づきたい。最終目標とは、言わずもがな。博論である(いいものが書けるかどうかは別にして、挑戦だけはする)。
2004年春にまぐれで社会人院生になったとき、わたしは面白そうな講義だけをつまみ食いして、さっさと逃げようと考えていた。学者たちの手法や視座、成果物のなかから、難しそうなものは目もくれず、理解できそうなモノだけを選んでお手軽に持ち帰ろうという感覚だった。それはまさに、ショッピングセンターに洋服や食料品を買いに行く消費者と同じである。気に入ったものを安く買って、使って、飽きたら捨てる。そんな感じ。しかし、2010年前期も終わろうとする今、そんな不埒な気持ちはなくなった。
もはや一方的な消費者ではいられない身分だが、かといって生産者としては半人前であることは、じぶんが一番よく分かっている。
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