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2010年8月21日 (土)

最近観た意識・記憶系の映画

50firstdateEternalsunshine人間の「記憶」や「意識」について考えさせてくれる映画には妙にひかれる。幼いころに知った独我論のトラウマを引きずっているからだろう。最近観たのは、ジム・キャリーとケイト・ウィンスレット主演『エターナル・サンシャイン』とアダム・サンドラーとドリュー・バリモア主演『50回目のファースト・キス』。ともにCATVで放映されていていた2004年の作品。

ミシェル・ゴンドリー監督 『エターナル・サンシャイン』 (原題: Eternal Sunshine of the Spotless Mind, 2004, 米)
ピーター・シーガル監督 『50回目のファースト・キス』 (原題: 50 First Dates, 2004, 米)

『エターナル・サンシャイン』は、特定の記憶を消す技術が確立された社会に生きる男女を描くSF。ケンカの仲直りをしようと考えていたジョエルが、恋人のクレメンタインを訪ねていくが、彼女は彼の記憶を故意に消していた。ショックを受けたジョエルもクレメンタインの記憶を消すことを決断するが、ネタバレになるのでストーリーは省略。

アイデア自体は「ウルトラQ」「ゲゲゲの鬼太郎」「笑ゥせぇるすまん」にもありそうなものである。ただ、ここでは意識というものが、単独で脳内に存在していると理解されておらず、記憶の連続性や個々の記憶の関係性として描かれているように見受けられた。つまり、意識=OS(オペレーションシステム)、記憶=個々のメモリー、というような二元的な理解ではなく、記憶の断片たちの時間的な変化と相互作用の総体が意識であるような感じがした。

『50回目のファースト・キス』は前向性健忘という深刻な記憶障害をテーマにしている現代劇。美術教師のルーシーは交通事故で1日以上記憶を保持できなくなる。C調ナンパ野郎のヘンリーは、そんなルーシーに連日(1年以上にわたり?)口説き続ける。ヘンリーは毎日ルーシーと(ルーシーの父や弟とも)接触しているので、知識を深めていく。しかしルーシーにとってヘンリーは、突然目の前に現れる素敵な男性にすぎず、眠りとともに記憶から消えてゆく。もちろん、自分が前向性健忘であることをも忘れる。そんなことの繰り返しが延々続く。正直怖い。

ちなみに、わたしが幼いころに抱いた独我論めいた妄想とは、たとえば以下のようなものだ。順不同。

・「きのう」というのは本当に存在したのか。証拠なんてないのに、信じられる?
・ほんとうは、ずっと夢を見続けていて、覚めていない。
・自分にはたしかに心(意識)があるが、他人にはあるのか。機械じかけのようなものではないか。
・人生は、けさ目覚めたときから始まっていて、昨夜までの人生の記憶は、目覚める直前に埋め込まれたものに過ぎない。でも、それを埋め込んだのは誰か。そして、目的は?
・この世は、超越的な何か(神?)から与えられている試練の場である。でも、なにを試されているのか。
・この世は、じつは自分の妄想が作り出したものにすぎず、本当は存在しない。
・じぶんが目を閉じている間は、世界も真っ暗に消えている。すなわち、世界はまがい物である。
・道を歩いていて、いきなりガバっと後ろを振り返ると、その瞬間に後ろの世界が構成されるのではないか。
・じぶんは実験動物で、さりげなく接している周りの人々から観察されている。
・本当のじぶんは醜い姿をしているが、周囲の人たちは見て見ぬふりをしている。あるじは観察している。
・私はつねに心の中を見透かされている。ただし、周囲の人は黙っている。
・私はつねに洋服の下の裸の姿を透視されている。ただし、周囲の人は黙っている。
・家族は宇宙人で、私は監禁されている。

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