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2011年5月12日 (木)

5月21日「ニコニコ動画」公開研究会あります

5月21日14時~、東京大学本郷キャンパスで、また公開研究会「メディア研究のつどい」が開催されます。テーマは、「ニコニコ動画は政治ニュースをどう変えたか」。講師は、亀松太郎(株式会社ドワンゴ ニコニコ事業本部企画開発部 ニコニコニュース編集長)。司会は奥村信幸(立命館大学)さんです。興味とご関心のある方は、どうぞお越しください。

5月21日(土)研究会「『ニコニコ動画』は政治ニュースをどう変えたか」のご案内
http://www.hayashik.iii.u-tokyo.ac.jp/jp_news/media-kenkyu-tsudoi-nikonikodouga/

以下は、研究会に臨む私の問題関心

日本の政治ジャーナリズムは、『小説吉田学校』等にみられるように、敗戦とGHQ、米国から独立をはかろうとした政治家や政治集団に寄り添う形で、合従連衡やその暗闘を追いかけつづけてきた。重要なことは、半歩先の政局=権力闘争のゆくえを「読む」ことであり、派閥ごとに担当記者を配置する理由はそこにある。政治評論家の一部が、政治家と近しい関係があることをドヤ顔で語るのは、自分たち自身も戦後日本を政治家たちと築いてきたという自負があるからだ。

現在、政治報道の前線にいる各社の記者は、じぶんたちの立ち位置がどのように形成され、どのような機能をはたしているかについて自問自答する間もなく、ひたすら振り回されているのが実情であろうと思われる。そこに、「ニコニコ動画」のような“外の人”が、会見参加の権利を主張して乱入し、一部の政治家が、既存メディアを牽制するために利用する場面も見られるようになった。そこでどういう化学変化がおきているのか、この研究会でぜひ知りたいと思う。

DVD『小説吉田学校』の特典映像で、国会内で三木武吉と吉田茂がすれ違う緊迫した場面を目撃したという某政治評論家は、「離れて見ていたのに、すごい風圧のようなものを感じた」と語り、2人の暗闘がいかにすさまじかったかを「神話化」して語っていた。だけど、そこにニコニコ動画があれば、仲の悪い意固地な二老人がヨタつきながらすれ違うだけの場面しか映し出さないだろうし、画面には揶揄するようなコメントしか流れないのではないかな。

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