« ジャーナリズムとアドボカシー | トップページ | 新聞のパートナー(2) »

2015年3月30日 (月)

新聞のパートナー(1)

Newspaper_circulation 4月からの授業に向けて「新聞の発行部数と世帯数の推移」のデータを更新していたら、すこし心細くなってきました。せっかくなので、新聞関係者と意見交換したいと思い、折れ線グラフを示してみます。データの出所は大手新聞社などで構成する日本新聞協会です。表計算ソフトを使って作りました。左側の縦目盛りは総発行部数と世帯数を万の単位で示し、右側は1世帯あたりの部数を表しています。

日本新聞協会 http://www.pressnet.or.jp/
日本経済新聞社 http://www.nikkei.com/
47NEWS(よんななニュース) http://www.47news.jp/

 新聞は世帯単位で定期購読するのが一般的で、戦後は世帯数の伸びとともに新聞の発行部数も伸び続けました。しかし、1990年代半ばすぎから部数は下降に転じました。青い線はスポーツ紙と一般紙の合計を表し、赤い線は一般紙だけの推移を示しています。まずスポーツ新聞が部数を減らし、続いて一般紙も落ち込んだということがわかります。

 もうすこし細かくみていくと、スポーツ紙は1996年の657万部部をピークに部数を減らしはじめ、一般紙は4年遅れて2001年の4755万部が最盛期でした。1世帯あたりの部数が1を割り込んだのが2008年なので、90年代後半から2000年代前半にかけての約10年が、大きな曲がり角だったといえるでしょう。

 このような潮流にに抗するため、日本経済新聞など一部の大手全国紙は、有料版電子新聞などデジタル部門から一定の収益を確保しつつあるようですし、県単位の地方新聞社もスマートフォンやiPadなどの情報機器に活路を見いだそうと懸命の努力を続けています。経営を考えれば、それは必要な作業です。外野からは「紙新聞など破綻したビジネスだ」とか「いまはソーシャルメディアの時代だ」というような声も聞こえてきますが、やれることはすべてやっておくのが基本です。わたしも共同通信在社時は地方紙の仲間とともに47NEWSを立ち上げました。(続=計5回)

|

« ジャーナリズムとアドボカシー | トップページ | 新聞のパートナー(2) »

「books」カテゴリの記事

「journalism」カテゴリの記事

コメント

1世帯当たりの人数を時系列で把握できる数字はあるんでしょうか。世帯の全員が新聞を「回し読み」すると仮定すると、「新聞読者」の仮数はどうなるんでしょう。世帯の半数が読むとすると・・。ちなみに我が家の読者数は4から2に減りました。減少分の2は無読に流れてしまい、回復する兆しはありません。

投稿: 佐藤和文 | 2015年3月31日 (火) 09時11分

1世帯あたりの平均人数は、国勢調査から得ることができます。
朝日新聞が2011年2月25日に報じたところによると、2.5を割り込んでいるようですね。
http://www.asahi.com/special/kozoku/TKY201102250085.html
ちなみに国勢調査のHPは以下です。
http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2010/

投稿: 畑仲哲雄 | 2015年3月31日 (火) 10時47分

あ、手数をかけました。大雑把に世帯をターゲットにしてOKと考えているところに、重要なミスマッチがあるのではないかと考えています。

投稿: 佐藤和文 | 2015年3月31日 (火) 11時02分

編集局やデジタル部門にいると、個別の記事が読者に届いている感覚になりますよね。
たしかに大ざっぱかもしれませんね。でも、でも新聞販売店のみなさんは、一軒ずつ足を使って世帯を訪問し、定期購読をお願いしているわけで、「世帯単位」というのは宿命かもしれないですね。

投稿: 畑仲哲雄 | 2015年3月31日 (火) 11時52分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/19960/61354971

この記事へのトラックバック一覧です: 新聞のパートナー(1):

« ジャーナリズムとアドボカシー | トップページ | 新聞のパートナー(2) »