新聞のパートナー(4)
足立の行動は、たとえば「客観的な観察者」「公平無私な報告者」などという大手新聞社の規範から逸脱します。もし足立が大手紙の倫理に縛られていたら、地元の医療が崩壊する過程を正確に記録し、詳しく分析することに徹するでしょう。しかし足立は、止むに止まれぬ思いから地元の母親たちを焚きつけ、いまも母親グループの実質的なブレーンとして活動しているし、地元の医療関係者は足立を「救世主」と評価しています。それを映すように足立は全国各地の医療関係者を対象にした講演に引っ張りだこです。
"Statement of Principles". American Society of News Editors (ASNE)
SPJ Code of Ethics | Society of Professional Journalists
Ethics Codes | Pew Research Center
Ethical Journalism Guidebook - The New York Times
Jeffrey Bezos, Washington Post’s next owner, aims for a new ‘golden era’ at the newspaper
元の折れ線グラフに立ち返って考えると、新聞社はもはや自力救済できない段階にさしかかっているかもしれません。そんな新聞社が頼みにする相手は政府でしょうか。「軽減税率」という言葉だけをきくと、税率を抑えるだけのように響きますが、新聞各社の延命に税金が投入されるのと同じことです。それこそあり得ない選択でしょう。そんなことをしたら、それこそ誰からも愛想を尽かされる。
でも、だからといって、特定の経済人からの支援を待つべきでしょうか。米国のワシントンポストはアマゾン創業者に買ってもらうことで延命しているようかのように見えます。ですが、それはベゾスがジャーナリズムをどれだけ理解しているかにかかっているわけで、リスクが高すぎます。
新聞のパートナーとして好ましいのは、地域コミュニティに根付いている市民活動団体やNPOです。あるいは地道にプロボノ活動をている専門家たちでしょう。それはわたし自身が学術的に調査した結果たどりついた結論です。それは、くびき野NPOサポートセンターのようなNPOであったり、足立自身が深く関わっている地域医療の団体や住民組織などが新聞のパートナーです。政治権力や経済権力であってはなりません。(続)
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